上がらないVIXと消えない楽観論 2022-10-01

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米国株

PCEデフレータ:市場予想より0.2%強く、インフレは止められていない印象に

9/22の為替介入は2.8兆円で過去最大規模も円安の基本構造は変わらず!!

主要株価:大幅下落、4指数全てで年初来安値を更新

VIX ▶楽観論がさらなる株価下落の原因に

歴史上類を見ない急速な利上げをしているし、インフレはすぐにピークアウトするだろうという楽観論が市場予想の数値を押し上げており、この楽観論が消えないうちは、市場のセンチメントが良くならないと考えています。

それがVIX(恐怖指数)に顕著に表れています。

VIX(恐怖指数)

9月以降、各数値で「2020年3月以来」「数十年ぶり」という過去最大または20年~50年に一度しかないような数値が連発されています。

しかし、VIXは「35」をつけた程度で、過去最大級どころか「40」にも到達しません。

2年間続いた各国のゼロ金利政策(コロナの経済対策)で、投資家に楽観論が蔓延しているのか?ロビンフットの台頭で若い個人投資家が増え、過去に類を見ない楽観主義となっているのか?

今は株価や数値よりも、VIXを見ていた方が安全に取引のタイミングを判断できそうです。

PCEデフレータ ▶市場予想より0.2%強く「止まらないインフレ」が続く

日にち時間指標前回予想結果
9月29日(木)21:30米実質GDP-0.6%-0.6%-0.6%
9月30日(金)21:30PCEデフレータ6.4%6.0%6.2%
9月30日(金)21:30PCEコアデフレータ4.7%4.8%4.9%
日本時間で表記

米実質GDPは、4回連続のマイナス成長。

PCEは、前回より下げているが市場予想より0.2%上回り、「インフレのピークアウト」を期待する楽観層に、厳しい結果となりました。

PCEデフレータ(個人消費支出)

個人消費の物価動向を示す数値とされています。

類似指標であるCPI(消費者物価指数)とは集計対象や算出方法が異なる。

代替効果による上方バイアスが生じにくく、保険制度による医療費負担など間接的な支払いが含まれている点が特徴。

価格変動が激しいエネルギーと食品を除いた「コアPCEデフレータ」は、FRBが物価指標として最も重視していることで知られる。

投資用語集 より一部抜粋

実数は6月をピークにPCEもCPIも下落基調にあるものの、常に市場予想より強い数字となってしまい、「止まらないインフレ」という印象になっています。

ドル円 ▶過去最大の為替介入も効果は限定的か!?

9月22日の為替介入額、2兆8千億円か…1日の円買い介入としては過去最大
【読売新聞】 財務省は30日、政府・日本銀行による8月30日~9月28日の外国為替市場での市場介入額が、2兆8382億円に上ったと発表した。9月22日の円買い・ドル売り介入に使ったとみられる。他の日に介入していなければ、1日の円買い

9月22日(木)の為替介入の金額が公表されました。

一時的に円安に大きく振れたものの、日米金利差が埋まったわけではありません。

今後も金利差拡大が想定される現在では、この円安対策は治療ではなく「痛み止め」にしかならないというのが大方の見方です。

米国のインフレピークアウトが先か、円安がさらに加速してしまうのが先か、

日本にとっても米国のインフレ抑制がいつになるのか?という「時期」がターニングポイントとなっています。

主要株価指数 ▶4指数全てで年初来安値更新

主要株価指数 週足チャート

やはり6月底値&週200MAを4指数全てで割り込み、年初来安値の更新となりました。

週200MAから、さらに20%下落が視野に入りますが、VIXが40を超えてくる」または「大きく跳ね上がる」ときに株価がいくらになっているのか?が注目です。

VIXが上がってこない場合は、セリングクライマックスを迎えられず、ジワジワ落ちていく展開もあり、まだまだ見通しがつきません。

少なくとも底を伺うタイミングは「まだ今じゃない」!!

9月の月足確定 ▶SP500は2020年3月以来の大幅安

主要株価指数の月足チャート
銘柄終値月間騰落率銘柄終値月間騰落率
ダウ28,782-8.79%NASDAQ10971.22-10.60%
SP5003585.61-9.34%Russel1651.9-10.04%
主要株価指数の9月終値

月足では4指数全てで大陰線。2020年3月と比較するような水準にまで達しています。

10月からは、年末に向けて例年株価は上がる傾向にあり、また、11月8日(火)の米国中間選挙に向けて、動きが活発になってきます。

例年通りの値動きになるとも思えない現状ですが、米国中間選挙に関する報道も注視していきましょう。

NASDAQ ▶週RSIでダイバージェンスの予兆発生か

NASDAQ 週足チャート

週200MAを割り込み、次のサポートは心理的節目($10,000)か。

週RSIでダイバージェンスの予兆が見えており、先週に引き続きテクニカルでは、相場反転の兆しが見え始めています。

  1. 先行して下落した銘柄の下落率が他に比べて小さくなる
  2. 週RSIでダイバージェンスの予兆が見える

強い下目線が継続されますが、引き続きテクニカルでの相場反転サインを探していきます。

来週の主な指数発表

日にち時間指標前回予想
10月7日(金)21:30米9月雇用統計31.5万人増25.0万人増
10月7日(金)21:30米9月失業率3.7%3.7%
日本時間で表記

米国の経済を図る重要な指標で、景気後退に向かい始めているのか?を判断する材料になります。

FOMCの利上げ数値を決める一因としても注目される指標です。

仮想通貨

ビットコイン:二週連続の小幅レンジ相場も、日足/週足/月足で出来高増加中

アルトコイン:XRP、CHZが先行組だが、市場牽引するほどの勢いはなし

ビットコイン ▶小幅レンジ相場も出来高が増加傾向

BTC/USDT 日足、週足、月足チャート

二週連続で小幅なレンジ相場($18,000~$20,000)となりました。

日足、週足、月足でそれぞれ出来高が増加しており、以前に比べて投資家の関心が戻ってきているように見えます。

9月14日以降、現在でも大幅下落が続いている米国株に比べると値動きのない状況が続いています。

このままデカップリング(相関しない)が続くと、仮想通貨市場が米国株より先に反転していく事も考えられます

とはいえ、現状ではMAと雲を全て上に背負う「上値の重い展開」が継続しています。

まずは「週200MAでロールリバーサル」という目先の目標に変更はありません。

NASDAQ同様、下目線が強い状況が続いています。

アルトコイン ▶先行するXRP、CHZには市場先導の勢いはなし

グループ占有率主な銘柄
日200MAブレイク4種4.35%LUNC、CHZ、XRPなど
日足雲ブレイク6種6.52%LUNA、CAKE、ALGOなど
日足雲内 or 下82種89.13%BTC、ETHなど
ひろパパが毎日見ているアルトコイン全92種から参照

XRPが、連日「裁判結果に有利」な報道が出てきますが、やはり地合いか「日200MAを死守」といった値動きで、大きく上昇はできていません。

CHZは、サッカーW杯に関連する報道(8月)以来、唯一と言っていいほど堅調な右肩上がりとなっています。

XRP/USDT、CHZ/USDT 日足チャート

調子が良いのはこの2通貨ですが、市場を牽引するほどの力はまだありません。

TheMargeへの移行を終えて、注目が下がり始めたETHより、やはり市場はビットコインの上昇を待っている状況です。

もし、購入を検討するなら、この2通貨ではなく「ビットコイン」になるでしょう。

または、それよりも地合いの悪い(MAから乖離した)コインを探していきましょう。

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