米国経済
ドル金利・DXYは上昇するも、株価は落ちない(レンジ)新たな相場環境へ
雇用統計、CPI、小売売上高、PPIと立て続けに「強い米経済」を示す数値に。(後述)
2022年だと、強い経済数値は「インフレが抑えられていない」とされ、株価は大きく下落した場面ですが、今回はレンジ形成で大幅下落はなし。
インフレ再燃はないと考える市場心理
金利・DXYは上昇するも株価が落ちない現状を、市場は次のように考えているように見える。
- 2022年にインフレのピークアウトは確認できている
- 米経済が強いと、インフレが再燃しないよう金利上昇はもう少し続き、利下げ時期も後ろ倒しされるだろう
- それでも、インフレさえ収まっていれば、株価はいずれ上昇していくだろう
- 前提として、多少ペースが乱れても「抑えきれないほどのインフレ再燃はこない」だろう
米長期金利と米国株が逆相関しない時期が当面は続きそうです。
強い米経済を示すデータが出ようと、概ねこのように流れていくとも思いますが、前提が崩れた場合(FOMCでまた0.5%アップなど)は、大きく急落するリスクを内包しています。
かなり楽観的な市場心理に見えますので、金利が上がり続けている間は、まだまだ警戒が必要です。
CPI
日時 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2月14日(火) | 米 | CPI(消費者物価指数) | 6.5% | 6.2% | 6.4% |
2月14日(火) | 米 | CPI(消費者物価指数)コア | 5.7% | 5.5% | 5.6% |
市場予想を上回るも前月より鈍化で、市場は「強い地合い」を示す
CPI、コアともに市場予想より高かったものの前月よりは鈍化。
「インフレの根強さ」を示し、FFレート予想は一段上がり5.25-5.50%が予想中央値に。
しかし、米国株や仮想通貨は、大きく崩れる事がなく、引き続き「強い地合い」を示す結果に。
「ソフトランディングが可能になるのでは?」という楽観論も出始めています。
小売売上高
日時 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2月15日(水) | 米 | 小売売上高コア | -1.1% | 1.7% | 3.0% |
2月15日(水) | 米 | 小売売上高コア | -1.1% | 0.9% | 2.3% |
2021年3月以来の大幅な伸び、強い消費需要も株価は下落しない!!
雇用統計、CPIと同様に、ここでも強い米経済の数値に。
しかし、雇用統計で強い経済を示す数値で米国株、仮想通貨が下落しなかったことを皮切りに、潮目が変化してきています。
ここでも、強い経済を示す結果がでたものの、株と仮想通貨は下落せず。
PPI
日時 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
2月16日(木) | 米 | PPI(生産者物価指数) | 6.2% | 5.4% | 6.0% |
2月16日(木) | 米 | PPI(生産者物価指数)コア | 5.5% | 4.8% | 5.4% |
ここでも市場予想より強い米経済を示すも株価は下落なし
雇用統計、CPI、小売売上高、PPIと立て続けに「強い米経済」を示す結果も、長期金利は上昇し、米国株と仮想通貨は下落なし。
センチメントは明らかに変わってきていますが、明確な根拠のある上昇も少ない為、週足で確認していきながら、静観しています。
来週の主な指数発表
日時 | 時間 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 |
---|---|---|---|---|---|
2月23日(木) | 22:30 | 米 | 実質GDP | 2.9% | 3.0% |
2月24日(金) | 22:30 | 米 | PCEデフレータ | 5.0% | 4.9% |
2月24日(金) | 22:30 | 米 | PCEコアデフレータ | 4.4% | 4.3% |
FRBがインフレの再注目指標にしているPCEコアデフレータが発表されます。
CPIを受けて、市場予想は前回数値に近いところまで引き上げられた。
CPI同様に、強い米経済を示す数値となるのか?来週の注目ポイントです。
米国株
銘柄 | 終値 | 騰落率 | 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|
米10年債 | 3.822% | +2.14% | ダウ | 33,819 | -0.14% |
DXY | 103.881 | +0.29% | SP500 | 4,079.10 | -0.28% |
ドル円 | 134.138 | +2.07% | NASDAQ | 12,358.18 | +0.43% |
VIX | 20.02 | -2.48% | 金(Gold) | 1,842.565 | -1.22% |
原油 | 76.417 | -4.13% | BTC | 24,568.24 | +12.79% |
米国主要株価指数
日200MAの上で推移が続けられるか?
2月に入ってから、「上がり続ける米国金利とDXY」&「レンジ形成(落ちてこない) 米国株」の構図に。
米国株はレンジで落ちてこない「強い地合い」を示しており、2021年から続いた長期下落トレンドと日200MAの上で推移を続けられるかに注視していきます。
仮想通貨
また新たな規制、PaxosにBUSDの新規発行停止命令
今回の命令元はSECではありませんが、またもやBinanceに関連する内容で規制がありました。
Binanceは明言していないものの、将来的なBUSDの規模拡大はしない印象に。
Blurが大手取引所に上場、NFTに新しい波
NFTの取引と言えば、これまで業界最大手のOpenSeaでしたが、新規上場した「Blur」が注目を集めています。
コインの価格も然ることながら、Blurの市場規模の動向を見守りましょう。
スクウェアエニックスがPolygon(Matic)を採用
大手企業との提携が多いPolygon(Matic)が、ここでも大手ゲームメーカーに採用されました。
Polygon(Matic)は、次回の仮想通貨上昇相場で、ATH($3.00)を大きく超えてくると考えています。
引き続き注目銘柄です。
ビットコイン
重要ライン 週200MAにチャレンジ!!
FTXショック前の価格$21,500で調整完了になり、週200MAにチャレンジしています。
ココを「いつ?」「どうやってぬけていくのか?」が大きな転換点に。
レンジが続く米国株を横目に、仮想通貨は強い上昇が続く。
アルトコイン
グループ | 数 | 占有率 | 主な銘柄 |
---|---|---|---|
ATH(史上最高値) | 4種 | 3.28% | OP、OKB、BGBなど |
週足雲ブレイク | 2種 | 1.64% | AGIX、BABYDOG |
週足雲に突入 | 11種 | 9.02% | LTC、MATIC、BNBなど |
日200MAブレイク | 61種 | 50.0% | BTC、ETHなど |
日足雲ブレイク | 22種 | 18.03% | SOL、SAND、NEARなど |
日足雲内 or 下 | 22種 | 18.03% | LUNA、TWTなど |
仮想通貨取引所のコイン OKBとBGBがATH
仮想通貨取引所OKXのOKB、BitgetのBGBが大きく上昇し、ATH(史上最高値)となりました。
2021年に仮想通貨が爆上げした時は、同じ2月にBinanceのBNBが$40でATH、そのまま3ヵ月で$700まで爆上げしました。
2021年ではビットコインが先行して大きく上昇してから、それに追随する形でBNBが上がりました。
今回は、まだビットコインも上がり始めたばかり。
取引所系のコインがアルトコインの先行指標になれるか?注視していきます。
約8割のコインが日足で好転。
まだ日足雲の中にあるコインは、以下の2パターンが多い。
- 2022年の下落中に大きく上昇した(TWT、サッカーのファントークンなど)
- 2022年にマイナスファンダがあった(LUNA、FTT、その関連銘柄など)
それ以外の約8割のコインは、日足で上昇トレンドが確認できます。
週足でも上昇トレンドの入り口にみえる動きが多く、ビットコインを先頭に、1月から続く仮想通貨業界の上昇は継続中。
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