米国株
米CPI
CPI、コアともに市場予想を下回り、株価は急上昇、金利とDXYは急落
前月比でも-0.6%と大きな鈍化で上昇率は今年で最低
明確なインフレピークアウトは確認できないが、そこに向かっている印象はある
市場予想を大きく下回るも株価は上髭
日時 | 時間 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
12月13日(火) | 22:30 | 米CPI(消費者物価指数) | 7.7% | 7.3% | 7.1% |
12月13日(火) | 22:30 | 米CPI(消費者物価指数)コア | 6.3% | 6.1% | 6.0% |
市場予想を大きく下回り、「BadNews is GoodNews」の言葉通り、株価は急上昇。
しかし、当日中に売り込まれ、どの指数も長い上髭をつけて、翌日のFOMCを迎えることに。
FOMC
利上げ:50bpアップの4.25–4.50%(市場予想通り)
2023年末の金利見通しは、市場予想より高め(5.00%-5.25%)
インフレピークアウトは示唆しているものの目標の2%へ減速はまだ見えていない
次回(2023年2月)の利上げ幅は、25bpの可能性を否定しない
パウエル議長の会見は、全体として「ややタカ派」
利上げ幅は予想通りも、ターミナルレートはタカ派よりに
利上げ幅は、市場予想通りの鈍化となり50bpアップ。
しかし、パウエル議長から、「来年のターミナルレートが5.00%以上の可能性があり、2023年中の利下げはまだ視野に入っていない」趣旨の発言あり。
前日のCPIを受けて、長い上髭をつけたこともあり、株価は下落に。
長期の金利見通し「通称:DotChart」も更新されました。
注目は、2023年が5%以上で最多数となっている点。
FRB議長が上げすぎず下げすぎずをコントロールする相場が継続
やはりCPIの結果で、一時楽観的になった市場に警笛を鳴らす展開でした。
株価が上がろうとすると織り込めず、下がろうとすると悪い指標が出て価格が上がる。
予定通り、これを繰り返しながら、株価は徐々に上昇していくイメージです。
米主要株価指数
銘柄 | 終値 | 騰落率 | 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|
米10年債 | 3.490% | -2.62% | ダウ | 32,855 | -1.79% |
DXY | 104.837 | -0.09% | SP500 | 3852.35 | -2.09% |
ドル円 | 136.679 | +0.07% | NASDAQ | 11,243.72 | -2.76% |
VIX | 22.62 | -0.92% | 金(Gold) | 1,793.155 | -0.24% |
原油 | 74.810 | +4.23% | BTC | 16,631.45 | -2.65% |
強気派と弱気派が入り乱れ、「懐疑の中で育ち」始める米国株
今までのような一方的な悲観相場から、強気派と弱気派に分かれ、指数が発表されても値動きが複雑に。
米国株としては弱い印象が続いていますが、以前とは少しステージが変わってきた印象を受けます。
相場の格言「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」でいうところの、「懐疑の中で育ち」のフェーズに入ったように感じています。
どの指数も週足で長い上髭に、当面は重い上値になるか
先導役のダウが、Wボトム上抜けに失敗してトレンドラインに裏タッチ。
ここで耐えられれば良いですが、週明けも下落してくると、週200MAを目指した逆三尊がイメージできます。
他指数は、まだ下落トレンドラインを上抜けできておらず、勢いはなし。
大きな目線に変更はありません。
来週の主な指数発表
日時 | 時間 | 指標 | 前回 | 市場予想 |
---|---|---|---|---|
12月22日(木) | 22:30 | 米実質GDP | 2.9% | 2.9% |
12月23日(金) | 22:30 | PCEデフレータ | 6.0% | 5.6% |
12月23日(金) | 22:30 | PCEコアデフレータ | 5.0% | 4.6% |
今週のFOMCで今年の相場は、ほぼ決着していますが、来年に繋がる指数になりますので、注視していきます。
仮想通貨
FTX創始者SBF氏が逮捕
FTX破綻の関連ニュースは日々あるものの、仮想通貨の値動きに影響なし。
創始者SBF氏の逮捕報道でもさほど、価格は影響を受けませんでした。
これからも報道は確認していきますが、事態は終息に向かっているとみてよさそうです。
Binanceに告訴可能性の報道
SECの次の標的は、Binance!?
しかし、報道内容をよく見ると、2018年から調査している結果がそろそろ出てくるところで、告訴すべきか意見が分かれているという内容。
タイミング的にも印象操作に近い報道に見受けられます。
しかし、その相手がBinance。
万が一の場合のマイナス影響は計り知れませんので、「リスク管理」の視点から、関連ニュースは注視していきます。
仮想通貨の価格もそれを受けて週間で大きく下落しています。
来年度から仮想通貨の期末時価評価課税改正が決定
日本の仮想通貨業界にとって、明るいニュースとなりました。
同時にNISAも拡充され、日本人が投資しやすい環境が整いつつあります。
仮想通貨の売買益が、株と同じ20%課税に引き下げられることを心待ちにしています。
ビットコイン
Binance関連報道で大きく下落するも、目線変更なし
アルトコインの方が顕著に下落しており、BTCの目線は継続。
週足の強気ダイバージェンスは継続。
$17,600付近の上値が重く、先週同様、小幅なレンジ内を推移。
目先では$17,600をクリアして、日足雲に再チャレンジしたいところ。
下は、$15,500がサポートラインになっており、割れると次のサポートが$13,000として、$10,000~$8,000までは既に視野に入っています。
アルトコイン
グループ | 数 | 占有率 | 主な銘柄 |
---|---|---|---|
日200MAブレイク | 2種 | 2.11% | LTC、OKB |
日足雲ブレイク | 1種 | 1.05% | DASH |
日足雲内 or 下 | 92種 | 96.84% | BTC、ETHなど |
BNBが週間で15%以上の下落
Binance関連報道の大幅下落を受けて、ほぼ全通貨が仕切り直し(日足雲より下)へ。
中でも騒動の発端となったBNBの下落が顕著。
この下落相場の中、BTCより下落率が低かった唯一のコイン(BNB)が、大きく下落していきそうです。
XRPのように、しばらく(年単位)はこの問題がつきまとっていくイメージです。
BTCも勢いなく、このアルト市場にまだ引きずられてしまう印象です。
まだまだ仮想通貨全体では浮上のきっかけが探せるまで、ずるずると下落していく相場が年を跨いで続きそうです。
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