「懐疑の中で育ち」始めた米国株 2022-12-17

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米国株

米CPI

CPI、コアともに市場予想を下回り、株価は急上昇、金利とDXYは急落

前月比でも-0.6%と大きな鈍化で上昇率は今年で最低

明確なインフレピークアウトは確認できないが、そこに向かっている印象はある

市場予想を大きく下回るも株価は上髭

日時時間指標前回市場予想結果
12月13日(火)22:30米CPI(消費者物価指数)7.7%7.3%7.1%
12月13日(火)22:30米CPI(消費者物価指数)コア6.3%6.1%6.0%
日本時間で表記
米消費者物価指数、11月は前月比0.1%上昇-前年比では7.1%上昇
11月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIが、前月比ベースで見て過去1年余りで最も低い伸びにとどまった。インフレの最悪期は過ぎた可能性が高いことを示唆し、予想される米利上げペースの減速を正当化...

市場予想を大きく下回り、「BadNews is GoodNews」の言葉通り、株価は急上昇。

しかし、当日中に売り込まれ、どの指数も長い上髭をつけて、翌日のFOMCを迎えることに。

FOMC

利上げ:50bpアップの4.254.50%(市場予想通り)

2023年末の金利見通しは、市場予想より高め(5.00%-5.25%)

インフレピークアウトは示唆しているものの目標の2%減速はまだ見えていない

次回(2023年2月)の利上げ幅は、25bpの可能性を否定しない

パウエル議長の会見は、全体として「ややタカ派」

利上げ幅は予想通りも、ターミナルレートはタカ派よりに

利上げ幅は、市場予想通りの鈍化となり50bpアップ。

しかし、パウエル議長から、「来年のターミナルレートが5.00%以上の可能性があり、2023年中の利下げはまだ視野に入っていない」趣旨の発言あり。

前日のCPIを受けて、長い上髭をつけたこともあり、株価は下落に。

長期の金利見通し「通称:DotChart」も更新されました。

注目は、2023年が5%以上で最多数となっている点。

FRB議長が上げすぎず下げすぎずをコントロールする相場が継続

パウエル議長、「なお道のり残る」-0.5ポイントに利上げ減速後も
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、現在進めている積極的な利上げは終了に近づいてはいないとの見解を示した。金融当局者らの予測では来年の政策金利予想が引き上げられた。

やはりCPIの結果で、一時楽観的になった市場に警笛を鳴らす展開でした。

株価が上がろうとすると織り込めず、下がろうとすると悪い指標が出て価格が上がる。

予定通り、これを繰り返しながら、株価は徐々に上昇していくイメージです。

米主要株価指数

銘柄終値騰落率銘柄終値騰落率
米10年債3.490%-2.62%ダウ32,855-1.79%
DXY104.837-0.09%SP5003852.35-2.09%
ドル円136.679+0.07%NASDAQ11,243.72-2.76%
VIX22.62-0.92%金(Gold)1,793.155-0.24%
原油74.810+4.23%BTC16,631.45-2.65%
12月16日(金)の終値と週間騰落率

強気派と弱気派が入り乱れ、「懐疑の中で育ち」始める米国株

今までのような一方的な悲観相場から、強気派と弱気派に分かれ、指数が発表されても値動きが複雑に。

米国株としては弱い印象が続いていますが、以前とは少しステージが変わってきた印象を受けます。

相場の格言「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」でいうところの、「懐疑の中で育ち」のフェーズに入ったように感じています。

どの指数も週足で長い上髭に、当面は重い上値になるか

米主要株価 週足チャート

先導役のダウが、Wボトム上抜けに失敗してトレンドラインに裏タッチ。

ここで耐えられれば良いですが、週明けも下落してくると、週200MAを目指した逆三尊がイメージできます。

他指数は、まだ下落トレンドラインを上抜けできておらず、勢いはなし。

大きな目線に変更はありません。

来週の主な指数発表

日時時間指標前回市場予想
12月22日(木)22:30米実質GDP2.9%2.9%
12月23日(金)22:30PCEデフレータ6.0%5.6%
12月23日(金)22:30PCEコアデフレータ5.0%4.6%
日本時間で表記

今週のFOMCで今年の相場は、ほぼ決着していますが、来年に繋がる指数になりますので、注視していきます。

仮想通貨

FTX創始者SBF氏が逮捕

バハマ政府、FTXのサム前CEOを逮捕 米政府に身柄引渡しへ
バハマ当局は仮想通貨取引所FTXの前CEOサム・バンクマン・フリード(SBF)氏を逮捕。容疑には通信詐欺や証券詐欺、また証券法の違反などが含まれている。今後、米国政府への身柄引渡しに向けて調整していく。

FTX破綻の関連ニュースは日々あるものの、仮想通貨の値動きに影響なし。

創始者SBF氏の逮捕報道でもさほど、価格は影響を受けませんでした。

これからも報道は確認していきますが、事態は終息に向かっているとみてよさそうです。

Binanceに告訴可能性の報道

バイナンス、米司法省のマネロン関連告訴に関する報道に反論
米司法省の連邦検察官は、仮想通貨取引所バイナンスとCZ氏らの個人を刑事告訴すべきかで意見が二分されているとロイターが報道。バイナンスは報道に反論している。

SECの次の標的は、Binance!?

しかし、報道内容をよく見ると、2018年から調査している結果がそろそろ出てくるところで、告訴すべきか意見が分かれているという内容。

タイミング的にも印象操作に近い報道に見受けられます。

しかし、その相手がBinance。

万が一の場合のマイナス影響は計り知れませんので、「リスク管理」の視点から、関連ニュースは注視していきます。

仮想通貨の価格もそれを受けて週間で大きく下落しています。

来年度から仮想通貨の期末時価評価課税改正が決定

政府が来年度「税制改正大綱」決定、NISA恒久化や仮想通貨の期末時価評価課税改正など
自民・公明両党はが来年度「税制改正大綱」発表した。NISAの大幅拡充・恒久化のほか、暗号資産(仮想通貨)業界では、Web3企業など法人の期末時価評価課税改正が前向きに評価された。

日本の仮想通貨業界にとって、明るいニュースとなりました。

同時にNISAも拡充され、日本人が投資しやすい環境が整いつつあります。

仮想通貨の売買益が、株と同じ20%課税に引き下げられることを心待ちにしています。

ビットコイン

BTC/USDT 日足、週足、月足チャート

Binance関連報道で大きく下落するも、目線変更なし

アルトコインの方が顕著に下落しており、BTCの目線は継続。

週足の強気ダイバージェンスは継続。

$17,600付近の上値が重く、先週同様、小幅なレンジ内を推移。

目先では$17,600をクリアして、日足雲に再チャレンジしたいところ。

下は、$15,500がサポートラインになっており、割れると次のサポートが$13,000として、$10,000~$8,000までは既に視野に入っています。

アルトコイン

グループ占有率主な銘柄
日200MAブレイク2種2.11%LTC、OKB
日足雲ブレイク1種1.05%DASH
日足雲内 or 下92種96.84%BTCETHなど
スクロールできますひろパパが毎日見ているアルトコイン全95種から参照

BNBが週間で15%以上の下落

Binance関連報道の大幅下落を受けて、ほぼ全通貨が仕切り直し(日足雲より下)へ。

Coin360 週間騰落率

中でも騒動の発端となったBNBの下落が顕著。

この下落相場の中、BTCより下落率が低かった唯一のコイン(BNB)が、大きく下落していきそうです。

XRPのように、しばらく(年単位)はこの問題がつきまとっていくイメージです。

BTCも勢いなく、このアルト市場にまだ引きずられてしまう印象です。

まだまだ仮想通貨全体では浮上のきっかけが探せるまで、ずるずると下落していく相場が年を跨いで続きそうです。

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