FOMCから「夏枯れ相場」に突入か 2023-04-29

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米経済ニュース

ファーストリパブリックバンクから巨額の資金流出

ファースト・リパブリック、FRB貸出へのアクセス制限も-関係者
米銀行規制当局は、統一金融機関評価システム(UFIRS)に基づく米地銀ファースト・リパブリック・バンクの格付けを引き下げる可能性について検討している。実施されれば、同行は連邦準備制度理事会(FRB)の緊急貸出制度へのアクセスを制限され得る。

3月金融不安が再燃しかねない材料で、他企業の決算に注目が集まる

決算で巨額の資金流出が判明し、3月の金融危機から株価を戻せないまま更に50%下落。

日本円で約10兆円の流出であり、株価はピーク時から20分の1に。

落ち着いたかに見えた金融不安が再燃しかねない材料であり、他企業の決算で類似した問題がないか、いつも以上に米企業決算への注目が集まっています。

GAFAM決算

日時時間結果備考
4月25日(火)マイクロソフト成長鈍化もChatGPTへの期待が大きい
4月25日(火)グーグル純利益減もEPSは予想を上回る
4月26日(水)メタ予想を大きく上回る決算で時間外に約12%UP
4月27日(木)アマゾン売上9.4%増を含む好決算で株価急騰
日本時間で表記

4社のうち3社は特に良い決算となり、それぞれ株価が急上昇してNASDAQを牽引

アップルは来週5月4日が決算。

市場が、「昨年の急激な利上げ副作用による各企業の業績悪化はいつからだろうか?」と見ている中での好決算。

これは「ソフトランディングに向かっているのか?」それとも「強い米経済を示し、インフレ減速が進まない象徴なのか?」米企業の注目決算が続く。

実質GDP

日時時間指標前回市場予想結果
4月27日(木)21:30実質GDP2.6%2.0%1.1%
日本時間で表記

減速も、個人消費が強くインフレ警戒が続く印象に 

米GDP、1-3月は1.1%増に減速-設備投資と在庫落ち込む
1-3月(第1四半期)の米経済は前期比で予想以上に減速した。設備投資が低調だったほか、在庫も縮小した。一方で個人消費は上向いた。

GDPは予想より鈍化していましたが、個人消費がまだ強くインフレ懸念が続く。

PCEコアデフレータ

日時時間指標前回市場予想結果
4月28日(金)21:30PCEデフレータ5.0%4.1%4.2%
4月28日(金)21:30PCEコアデフレータ4.6%4.5%4.6%
日本時間で表記

コア数値は鈍化せず、市場予想通りの結果

米個人消費支出、3月は前月比横ばい-PCEコアは前年比4.6%上昇
3月の米個人消費支出(PCE)統計で、基調的インフレの高止まりが明らかになった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週の会合で追加利上げを実施する論拠が強まった格好だ。

ほぼ市場予想通りの結果で、コア数値が鈍化できず、5月FOMCでの25bp利上げは更に決定的に。

市場予想の約80%が25bp利上げで利上げ終了とみています。

日銀政策決定会合

・インフレ率2%の物価安定目標は変わらず

・レビュー期間(およそ1年間以上)として、当面は現在の金融政策(YCC)を引き継ぐ

・様々な選択肢を念頭に検討しているが、具体的な政策・方向はまだ決まっていない

植田総裁初めての会合:すぐの政策変更はなく円安に

機動的に対応しつつ粘り強く緩和継続、不確実性極めて高い-日銀総裁
日本銀行の植田和男総裁は、28日の金融政策決定会合で決定した1年から1年半程度の多角的レビューに関して、「その時々に必要な政策変更は期間中であっても毎回の金融政策決定会合で議論し、必要があれば実行していく」と語った。9日の就任後、初めて出席...

就任1回目の「日銀政策決定会合」で、世界的にも注目されましたが、「これまでの政策を踏襲してレビューしていく」という方向の発言が多く、円安に。

中期目線では、日本株高・円安方向に半年1年程度は進むのが既定路線。

但し、この1-2年で路線変更(緩和政策の終了)するのは間違いなさそうで、植田総裁がいつその判断をしていくのか?という目線で注視していくことに。

来週の主な指数発表

日時時間指標前回市場予想
5月1日(月)23:00ISM製造業景気指数46.346.7
5月3日(水)23:00ISM非製造業景気指数51.252.1
5月3日(水)27:00FRB政策金利発表4.75%5.00%
5月5日(金)21:30非農業部門雇用者数236.0千人177.0千人
5月5日(金)21:30失業率3.5%3.6%
5月5日(金)21:30平均時給4.2%4.2%
日本時間で表記

最注目は、なんといってもFOMC

政策金利の発表+これで利上げが終わるのか?高官の発言に注目が集まります。

5月で利上げ停止が強く示唆される場合、それは既に織り込み済みの為、株価上昇ではなく事実売りで株価が天井をつける可能性があります。

中期ではポジションに注意。

他にも、下記のGAFAM決算発表があります。

  • 5月4日(木) アップル

米国株

銘柄終値騰落率銘柄終値騰落率
米10年債3.428%-4.14%ダウ34,098+0.50%
DXY101.672-0.05%SP5004,169.49+0.87%
ドル円136.279+1.62%NASDAQ13,245.99+1.89%
VIX15.78-5.90%金(Gold)1989.535+0.33%
原油76.650-1.69%BTC29,311.69+6.24%
4月28日終値の週間騰落率

5月FOMC予測

今回のFOMCは「これが最後の利上げになるのか?」が、最大の争点。

株高になりそうな要因はほぼなく、リスクオフの流れか

  • 利上げ終了に言及せず、インフレ対策を最優先 → 現状維持またはリスクオフ
  • 利上げ終了を示唆&利下げ開始は言及しない(今後見極める) → リスクオフ
  • 利上げ終了&今後の利下げ検討に言及(確率ほぼない) → リスクオン

上記を一般論として、今回は株高につながるようなFOMCは期待できず。

既定路線は「夏枯れ相場」への突入シナリオ

FOMC以降の既定路線は以下の通り

  1. 5月FOMCで「利上げ終了は未定(または軽い示唆)」のリスクオフ
  2. 利下げ開始の時期が示唆されるまで「夏枯れ相場」に突入
  3. 夏以降で米企業決算悪化、米国のリセッション入りが一般ニュースでも騒がれ始める
    • 同時期に各指数が鈍化などディスインフレの兆候が見られるか
  4. 秋過ぎ~年末にかけてFRBから利上げ検討を示唆され始め、株価が反転
    • 根強いインフレに悩まされ続けると、インフレ対策が優先され、利下げ時期はより後退
  5. 実際の利下げ開始は2024年以降

2023年後半に利下げ開始は楽観的すぎる

私は「2023年中に利下げ検討」くらいが一番楽観的なシナリオと想定

現在のFedWatchツールの市場参加者は「9月から利下げ開始が予想の中央値」に

夏枯れ相場で株安が進むにつれて、利下げ開始時期が2024年まで徐々に後退していきそう。

米国リセッション入りは免れないとして、「インフレ減退がいつ明確に感じられるか?」が引き続き注目ポイントに。

FRBは各指数が3ヵ月連続の改善で利下げ時期に言及か

今までのFRBの傾向で「3ヵ月連続で指数の改善が見られる」という基準が垣間見れます。

指数改善し始めてからFRBの利下げ時期言及までには3ヵ月程度かかる」とした方が一喜一憂がなさそうです。

米主要株価指数

中期は下落転換も、長期上昇は目線変更なし

NASDAQがGAFAMの好決算で多少上げたものの、Wボトムのネックラインに1か月かけて到達できずFOMCを迎えることに。

前途したように、今回のFOMCで株高要因は考えにくい為、各重要ラインを超えられずに一旦は中期下落が既定路線になりそう。

それでも2022年10月の安値を割らずに株価反転をイメージしていますので、目線変更はなし。

仮想通貨

BinanceJAPAN(仮) 6月始動か

「バイナンスJAPAN(仮)」今年6月を目処にサービス開始へ
株式会社サクラエクスチェンジビットコインを買収した世界最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所「バイナンス」は、今年6月を目処に「バイナンスJAPAN(仮)」のサービスを開始であることを発表した。

本家Binanceでの日本人取引は引き続き継続可能性大

日本の取引所「さくらエクスチェンジ」を買収していたBinanceが6月から本格的なサービス提供に入る報道あり。

それに伴って、本家Binanceに既に取引口座がある日本人はどうなるのか?と心配されましたが、現在の方針ではそのまま取引できるよう。

但し、現時点での情報なので、いつかは利用できなくる可能性も視野に準備しておきましょう。

MONAは急上昇、XYMは価格反応せず

さくらエクスチェンジに上場しており、本家Binanceに上場していない2通貨がSNSでも注目された。

但し、価格を大きく上げられたのはMONAのみ。XYMは価格反応がありませんでした。

ビットコイン

30,000-に再チャレンジ

日50MAをサポートに反転。

日足では上昇トレンドを継続して、再度$30,000にチャレンジ中。

長期目線での大局観に変更なし

NASDAQとの相関に注視して見守る

マクロでは米国株が「夏枯れ相場」に入りそう。

現在は、NASDAQとの相関が乖離して爆上げしてきましたが、長期で見るとNASDAQとBTCは相関を続けます。

米国株が中期下落に突入しそうな中で、この関係性を注視していきます。

3月金融不安以降はBTCも出来高が伴わず

3月以降で、BTCには追い風となりそうな「米国の金融不安リスク」ですが、BTCの出来高が伴っていない事が懸念されています。

「出来高の伴わない上昇は限定的になる」が一般論です。

$30,000を力強く超えていくのか?」それとも米国株につられて「リスクオフから週200MA($25,900)を再度下抜け」てしまうのか?

どちらに動くかで仮想通貨業界の秋ごろまでの中期トレンドが決まりそうです。

アルトコイン

グループ占有率主な銘柄
ATH(史上最高値)1種0.76%OKB
週足雲ブレイク3種2.29%AGIX、OGなど
週足雲に突入22種16.79%BTC、ETH、MATICなど
日200MAブレイク42種32.06%AVAX、SOLなど
日足雲ブレイク3種2.29%FTT、CHZなど
日足雲内 or 下60種45.80%NEAR、XYMなど
ひろパパが毎日見ているアルトコイン全131種から参照

アルトコインは50%以上が日200MAより上を推移

大きな変化はありませんが、BTCに連動して短期で上昇する銘柄が多い。

アルトコインの何%が日200MAを超えられるか?で全体の過熱感やセンチメントが見えてきますので、こちらも毎週確認していきます。

長期で取引所コインが他アルトに比べて好調

2020年もバブル相場を迎える時にBTCが大きく上昇した後、取引所コインが上昇してからアルトコインが吹き上げました。

取引所コインが複数で大きく値上がりする時は、仮想通貨バブル相場の前兆となる可能性がありますので、こちらの動向も見守っていきます。

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