米経済ニュース
米3銀行が相次ぎ破綻とクレディスイスの経営破綻懸念
シルバーゲート銀行・シリコンバレー銀行・シグネチャー銀行が3月に相次いで経営破綻
→ 預金者の全額保証を米政府が打ち出し、金利と株価は大きく乱高下
FRBへの利上げ圧力となり、直近の株価にはプラス材料と見る派も多い
その後、クレディスイスの経営破綻懸念に飛び火。
→ スイス中央銀行が流動性支援を発表し、混乱は一時収束に。(予断は許さない)
CPI
日時 | 時間 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|---|
3月14日(火) | 21:30 | 米 | 消費者物価指数(CPI) | 6.4% | 6.0% | 6.0% |
3月14日(火) | 21:30 | 米 | 消費者物価指数(CPI)コア | 5.6% | 5.5% | 5.5% |
市場予想通りにディスインフレが進み、利上げ圧力に
前回よりも数字を下げ、インフレが緩和に向かっている途中だと確認できる結果に。
発表時はFFレートの市場予想は、「利上げ停止」が半数を超える場面も。
小売売上高
日時 | 時間 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|---|
3月15日(火) | 21:30 | 米 | 小売売上高 | 3.0% | 0.2% | -0.4% |
3月15日(火) | 21:30 | 米 | 小売売上高コア | 2.3% | -0.1% | -0.1% |
高インフレが影響し始めた可能性を示唆
比較元の前月(1月)が大幅増であり、数値は市場予想を超えるマイナス値に。
1月が単月で売上増のみで、2月は12月に引き続き、減少傾向が確認できる。
高インフレで景気後退への軌跡を辿っているように感じます。
PPI
日時 | 時間 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|---|
3月15日(火) | 21:30 | 米 | 生産者物価指数(PPI) | 5.7% | 5.4% | 4.6% |
3月15日(火) | 21:30 | 米 | 生産者物価指数(PPI)コア | 5.4% | 5.1% | 4.4% |
市場予想を超える鈍化で、インフレ圧力の緩和示唆
PPIは、市場予想を大きく超える弱い数字に。
この指数では、ディスインフレに向かっていることが感じ取れます。
欧州中央銀行(ECB)
欧州では50bp利上げを実施
クレディスイスの経営破綻懸念もあり、欧州の利上げがどの程度になるか注目を集めていました。
当初の予定通り、3.50%に50bpの利上げを実施。
ラガルド総裁は、「銀行セクターは堅固な状態」であるとして、続くインフレ退治を改めて決意する声明を発表。
これを受けて、FOMCを前に、FOMCのFFレート市場予想は続く25bp利上げが大勢に。
来週FOMCのFFレート利上げ予想
25bp利上げ予想が60%以上
米3銀行の経営破綻の情報が目まぐるしく飛び交う激動の一週間に。
CPI、PPIもあったが、ECBでも50bp利上げが行われた事を受けて、FRBでも25bpの継続利上げがあるとの見方が大勢。
但し、これが今年最後の利上げとなり、市場予想のターミナルレートは4.75-5.00%となっています。
上記が市場には織り込み済みになっていますので、利上げされるのか?と同時にこれで利上げが終わるのか?が重要な分岐点に。
パウエル議長の発言に注目が集まります。
米国債金利も急落(逆イールドが急速に戻っている)
市場は「FRBが更なる金融引き締めはできない」と見ているよう。
米3銀の経営破綻を受けて、それぞれの金利が急低下。
特に昨年7月から逆イールドになっている10年と2年の金利逆転現象が急速に0に戻りつつあります。
これが0に戻ると間もなく(2~6ヵ月)リセッションになると言われています。
1日に金利が5%程度も動く日が4日続く異常事態に。
どこに向かおうとしているのか?今後の動向を見守りますが、今「時代の転換」を迎えていることは間違いなさそうです。
AI関連:GPT-4が登場
マイクロソフトはBingやOfficeに導入し、即リリース
ChatGPTの登場で業界の話題を独占したのが数か月前でしたが、その最新版がリリース。
多くの人が利用したことで、信じられないスピードでその性能を向上させています。
マイクロソフトは、BingやOfficeなど自社のメインサービスに導入し、既にリリースしています。
来週の主な指数発表
日時 | 時間 | 国 | 指標 | 前回 | 市場予想 |
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3月22日(水) | 27:00 | 米 | FRB政策金利 | 4.50% | 4.75% |
欧州は金利を50bp上げる決断をしましたが、来週の米FOMCでの利上げ幅が最大の注目ポイントです。
米国株
銘柄 | 終値 | 騰落率 | 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|
米10年債 | 3.436% | -7.21% | ダウ | 31,827 | -0.54% |
DXY | 103.864 | -0.74% | SP500 | 3,916.65 | +1.43% |
ドル円 | 131.830 | -2.39% | NASDAQ | 12,519.88 | +5.83% |
VIX | 25.51 | +2.86% | 金(Gold) | 1,988.305 | +6.50% |
原油 | 66.357 | -13.37% | BTC | 27,395.13 | +24.53% |
米主要株価指数
米3銀破綻も株価は大きく崩れない
金利は急低下していますが、株価は大崩れなし。
むしろ、米政府が預金全額保護を発表した後からNASDAQは日足で窓を開けての急上昇。
それぞれの長期下落トレンドライン(NASDAQは週200MA)でサポートされており、上目線継続中。
仮想通貨
米3銀行の経営破綻の影響でDEXに資金が流れる
2021年のバブルを上回り、メタマスクの出来高が過去最高に
米3銀行の経営破綻の影響を受けて、仮想通貨市場は大きく上昇。
その中で、メタマスクの出来高が2021年のDeFi・NFTブームを上回り、過去最高を記録。
銀行への資産預けを不安に持った一部の層が、DEX(分散型取引所)に資産を移している傾向があります。
先日は、銀行の経営破綻からステーブルコインのデペッグ騒動もありました。
銀行に現金を預けておくよりも、仮想通貨でステーブルコインにして持つよりも、「ビットコインにして自分のウォレットで持つ」ことが一番資産価値も守れるという時代が近づきつつあります。
ビットコイン
待望の週200MA上抜け!!
米3銀の経営破綻が「BadNews is GoodNews」となり、急上昇!!
一気に週200MAをブレイクアウトして、相場の転換を感じさせます。
但し、週足確定までは様子を見ます。
次回半減期(2024年3月下旬)に向けてエリオット波動の1派開始か
タイミング的にも、ここでの週200MA上抜けは時代の転換と新たな波動の開始を感じさせます。
来週のFOMC&今後数週間の値動き次第ですが、上記のルートを視野に様子を見ていきます。
アルトコイン
グループ | 数 | 占有率 | 主な銘柄 |
---|---|---|---|
ATH(史上最高値) | 4種 | 3.20% | OP、OKB、BGBなど |
週足雲ブレイク | 2種 | 1.60% | AGIX |
週足雲に突入 | 13種 | 10.40% | MATIC、BNBなど |
日200MAブレイク | 56種 | 44.80% | BTC、ETHなど |
日足雲ブレイク | 0種 | 0.00% | |
日足雲内 or 下 | 50種 | 40.00% | XRP、SOL、NEARなど |
BTCと一緒に多くのコインが週20%以上の暴騰
ビットコインの暴騰につられて、多くのコインがまた日200MAより上に推移。
週で20%以上値上がりするコインが半数近くあり、中でも上げたのはAI関連銘柄ではなく、DEX関連銘柄。
中央集権の銀行に不安を感じた投資家の資金がDEXやDeFiに流れてくる初動になるのか?
銀行破綻にDEXとDeFi関連銘柄がどのように関連推移するのか?
今後の値動きもチェックしていきます。
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