トランプ関税は、報復関税合戦の後、米中貿易摩擦に発展。
EUを含めて対話が求められるが、特に中国との関係に注目が集まる。
米国債10年利回りが歴史的急騰。ドル円は一時142円台まで円高へ。
米国株は乱高下するも、最終的には反発の一週間。
ビットコインは、他資産に比べて底堅く、「リスクオフアセット」として地位向上ができるのか?
今後のドル安、人民元安はビットコイン上昇のポイントとなりえるのか?
ビットコイン価格予想

逆行高でリスクオフ資産として地位向上するのか
2025-03-01のまとめから変更なし。
他資産に比べて、下落率が少なく、底堅い推移が続く。
日足では雲と日200MAが上に控えている為、軟調が続く可能性は高いが、
週足、月足では重要なサポートラインを割っておらず、上が見える状況。
相変わらず、トランプ関税に揺さぶられる状況は続きますが、状況は悪くない。
アルトコイン

センチメントは変わらず
先週と状況は変わらず。
但し、今週は一部ミームで爆上げコインが出てきており、
トランプ関税ショック前の価格に戻すコインもチラホラ。

今週の爆上げは、ほぼミームコイン。
また、ミームの爆上げが再現するのか?この調子で上昇していくと市場のセンチメントが
「トランプ大統領当選の爆上げ相場(2024年11月頃)」に近い雰囲気になっていきそう。
まだ、トランプ氏の発言一つでガラリと様子が変わりますので、一喜一憂しないように
ポジションには十分注意。
米国株主要株価指数



米国株は大陽線で反発も…
先週は歴史的暴落でしたが、今週は乱高下を繰り返した結果、どの指数も大陽線で終値。
ただし、その起因が「トランプ関税」という人為的なものであるため、明確な底打ち判断はできず。
テクニカル的には底値を示すが、トランプ発言に振り回される相場が継続。
先週のアップデートから予測に変更はないが、ボラティリティが高いので、要注意。
恐怖指数は最大で60を超え、Fear&Greed Indexも3で底打ち、テクニカル的にはどれをとっても底打ち間近(どちらも歴史的な数値)。


様子を見ますが、少しずつ買い始めてよい局面です。
金利と為替

米国債10年利回りが歴史的急上昇
2008年の金融危機を上回る規模の急上昇。
2025年4月 トランプ関税ショック | 🔼50bp超 約4.5% | 関税政策によるインフレ懸念 外国人投資家の米国債売却懸念 ヘッジファンドのポジション解消 |
2008年 金融危機 | 🔼50bp 約3.5% | 金融危機による 市場の混乱とリスク回避行動 |
1987年 ブラックマンデー | 🔼50bp 約10% | 株式市場の急落と それに伴う金利市場の混乱 |
1980年 インフレピーク | 🔼100bp以上 約15% | 高インフレと FRBの急激な利上げ政策 |
金利は株式市場の土台であり、その急変は必ず株式市場に早かれ遅かれ影響します。
債券価格の急落(金利上昇)は、株式市場を押し上げるのか?確認していきます。
先週の予測通り140円に向かって円高が進んでいますが、そのスピードが異常に速いので、
「米中貿易摩擦」報道と同時に、金利が最注目です!

乱高下する中で、4月10日にはFRB高官から
「市場の混乱が続く場合、臨時会合での利下げも選択肢」と発言したこともあったが、
週末時点で緊急利下げの可能性はほぼない。
年内3回の利下げ予測で、インフレと景気後退の指標としてこちらも注視します。
米国経済指標
CPI(3月)


前月比-0.1%で2020年5月以来、5年ぶりの前月比下落

前年比でも2.4%と鈍化。
コアCPI前年比2.8%も2021年3月以来の低水準。
まだ関税の影響が出る場面ではないが、「トランプ関税」が「米中貿易摩擦」に発展したことで、
企業の価格転嫁が始まっています。
理想とされている前年比2.0%付近を維持できるのか?来月のCPIの注目度が極めて高い。
PPI(3月)


関税の影響が出始める

ガソリン価格の下落でPPIを押し下げているが、鉄鋼製品が7.1%上昇など関税の影響が出始めています。
数値としては下落しているが、関税の影響によるインフレ圧力の懸念は日に日に増している。
FOMC議事要旨

会合直後の声明よりも、インフレと経済成長のリスクに対する懸念が強調。
利下げに対する慎重な姿勢がより明確に。
量的引き締めのペース調整も、金融市場の安定と経済への影響を考慮した決定であることが議論。
来週の主な指数発表
4月3週の主な指数発表は下記の通り。

トランプ就任後の1-3月を含む企業決算が始まります。
また、金曜日は休場日なので要注意。
今週の仮想通貨ニュース
トランプ関税で急落→急騰を繰り返す乱高下


米上院投票、アトキンス氏を新しいSEC委員長として承認

正式に承認されると、仮想通貨に有利な流れが加速していきそう。
今週の米国経済ニュース
「トランプ関税」これまでの流れ
■ 4/2(水)★発端
・「解放の日」演説:全輸入品に10%関税+対中125%、対日24%、対EU20%など追加関税
・S&P500:🔻5.9%、ナスダック:🔻6.8%
・米10年債利回り:4.38% → 4.17%(🔻21bp)
・USD/JPY:150円台 → 146円台(円高)
▶ 市場は「景気後退+インフレ」のダブル懸念で急落
■ 4/4(金)〜 4/5(土)
・中国が全米製品に34%報復関税+レアアース規制検討、WTO提訴
・米株:さらに続落、VIX急騰
▶ 米中貿易戦争の再来懸念
■ 4/6(日)
・Bloomberg「投資家は”貿易核戦争”の様相と受け止め」報道
▶ 投資家心理悪化、ヘッジファンドの債券解消も急加速


■ 4/8(火)★転機
・トランプ氏:関税「90日間の一時停止」報道(カナダ・日本など)
・S&P500:反発開始、🔼+1.9%
・USD/JPY:146円 → 147円台へ戻す
▶ 緊張緩和観測で短期買戻し入り

■ 4/9(水)
・EU:鉄鋼・アルミの報復関税を「90日凍結」
▶ 対話姿勢強調で市場の安心感強まる

■ 4/10(木)
・中国:追加報復は行わない方針へ転換
・トランプ氏:対中交渉に「楽観的」と発言
▶ 債券利回り反発(米10年:4.17% → 4.39%)

■ 4/11(金)
・ホワイトハウス「中国との歴史的合意に前向き」
・ナスダック:週間🔼7.3%、S&P500:🔼5.7%
▶ 株価は週足で年初来最大の上昇、リスクオン回帰



■ 4/12(土)概況
・米中貿易摩擦に注目が集まる。対話は実現するのか?
▶ リスク資産に資金戻るも、ボラティリティ高水準継続
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