米国株
ドル円 ▶2回の為替介入でバブル頂点のような形状に
節目の150円で もみ合いの末、10月21日にブレイク、152円まで急騰。
同日夜に146円まで大きく下落し、関係者の話では日銀が2回目の為替介入を行ったとされています。
今回の介入は公式には明言されていませんが、下落率から為替介入ありと市場が捉えています。
円安の根本原因である「日米金利差」が解消されない限り、円安は続きそうですが、テクニカル的にはバブル頂点のような形状になっています。
- 日足雲から大きく上振れして、週MA、月MAともに大きく乖離
- 長い上髭をつけて、チャネルの上抜け失敗
- 週RSI:88.5を頂点に弱気ダイバージェンスが長期継続中
- 月RSI:85
テクニカルだけで見ると、ほぼすべてのオシレーターが買われすぎであり、いつトレンド転換してもおかしくない状況です。
ファンダメンタル的には、後述する「利上げ減速時期の検討」という声も出てきており、市場が米国金利の見通しをつけると、それを起点に大きく下落してくる可能性は高いです。
一連の為替介入で市場へのけん制は成功しており、円安のスピードは確実に遅くなっています。
これに、利上げ減速時期も視野に入ってきたとなると、「痛み止め」が効いているうちに、根本的な治療(日米金利差の解消)へと進めそうです。
様々な意見がありますが、今回の為替介入はここまで効果的に機能していると言えるでしょう。
利上げ観測 ▶利上げのピークと減速時期を討議へ
「FOMCで利上げのピークと減速時期を議論し始める」と報道があり、今年初めての利上げ見通しがつくかも?という期待が高まりました。
11月、12月ともに75bp利上げ予想が75.4%ありましたが、これを受けて12月は50bpの利上げになる声が44.3%に急上昇。
利上げペースを引き下げていく事は、リセッション入りが見え始めている兆候であり、今の株価にとってはプラス材料です。
銘柄 | 終値 | 騰落率 | 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
---|---|---|---|---|---|
米10年債 | 4.221% | -0.26% | ダウ | 31,157 | +2.53% |
DXY | 111.875 | -0.71% | SP500 | 3,752.76 | +2.37% |
ドル円 | 147.649 | -1.65% | NASDAQ | 11,310.33 | +2.39% |
VIX | 29.68 | -0.97% | 金 | 1,657.62 | +1.81% |
しかし、毎月発表される指数では「インフレのピークは越えているものの高止まりしている」という印象です。
まだまだ相場をポジティブにみる状態ではなく、来週の指数発表を受けて11月FOMCで何が発表されるのか?という争点に変わりはありません。
合わせてDXY(ドルインデックス)も114から111台まで急落して、金は上昇しています。
トラス英首相が辞任 ▶英国のトリプル安は鎮静化するのか
トラス新首相着任の目玉だった「大減税」が、市場に受け入れられず、英国はトリプル安で大混乱となりました。
トリプル安とは
株式・債券・外国為替市場の3つの市場全てにおいて同時に値下がりする状況。
大規模な自然災害の発生や経済政策の破綻、テロや内紛の勃発等の金融危機が懸念される物事が発生することによって、国の信用が著しく低下する恐怖が広がった時に見られる現象です。
東海東京証券より一部抜粋
その余波は、ヨーロッパのみならず、米国にも波及し、大混乱を鎮静化するべく、その「大減税」は撤回し、辞意を表明しました。
これは、現在の米国(リセッションになってもインフレを抑える)と逆路線の「景気が後退しないように消費を促す」政策でしたが、今の時代には受け入れられず、失敗例としての政策となりました。
日本も今後インフレが進んでいくと米国派と英国派、どちらの政策をとるのか?の判断を迫られるタイミングは数か月以内です。
生活に直結する政策判断となりますので、世界の参考例として注視していきます。
主要株価指数 ▶週200MAをサポートに下落トレンド上抜けに再チャレンジ
指数発表はないものの10月21日(金)に大きく動いた1週間となりました。
これまで各指数の上値を重くしていた「金利上昇圧力」が弱まりそうな報道があり、週200MAをサポートに昨年11月続く下落トレンドを上抜けできるかチャレンジすることになりそうです。
「利上げのピークを模索し始める」という初期段階なので、過度な楽観は禁物です!!
転換点となりそうではあるものの、下落トレンドを抜けるのか?注視していきましょう。
NASDAQ ▶週足で強気ダイバージェンス継続中
週RSIで強気のダイバージェンスが継続しており、週200MAも陽線で上抜けできました。
このまま他指数と同様に下落トレンドに挑戦することになりそうです。
- 長い下髭の翌週に週200MAより上で陽線確定
- 週RSIで強気ダイバージェンス継続中
- 昨年11月の頂点($16,764)から38%下落
- 金利上昇に終わりが見えそうなファンダあり
- 11月~翌1月は毎年、株価のパフォーマンスが最も良い時期
と、先週の $10,440 が一旦の底になりそうな気配は感じますが、来週はGAFAMの決算発表があります。
まだ強気に行ける市場センチメントではありませんが、上昇までにもう1~2回の下落も視野に入れて、少額ずつ購入し始めても良い時期になっています。
来週の主な指数発表
日にち | 時間 | 指標 | 前回 | 市場予想 |
---|---|---|---|---|
10月27日(木) | 21:30 | 米実質GDP | -0.6% | 2.3% |
10月28日(金) | 21:30 | PCEデフレータ | 6.2% | 6.3% |
10月28日(金) | 21:30 | PCEコアデフレータ | 4.9% | 5.2% |
PCEコアデフレータは、FOMCではインフレを測る指数としてCPIよりも重視される重要なポイントです。
また、GAFAMの決算発表があります。
- 10月25日(火) Google、マイクロソフト
- 10月26日(水) メタ
- 10月27日(木) アマゾン、アップル
NASDAQが上昇できるかの重要局面にいますので、決算結果も注視していきます。
仮想通貨
日本の仮想通貨は税制改革されるのか
日本の仮想通貨と言えば「高い税率」&「遅い対応」というイメージで、今回も具体的に何か変わるのか期待薄なところです。
しかし、今年は頻繁にWEB3に関する政策と税制改革が取り上げられており、昨年までより本気度が見られます。
日本で仮想通貨を取引したい私たちにとっては、良い傾向ですので、引き続き動向を把握していきます。
ビットコイン現物ETFを巡り裁判へ
金や他コモディティと同じように、現物取引がETF化されると取引分母が飛躍的に上昇します。
ビットコイン現物ETFは、ビットコインがその資産価値を盤石とするために必要なルートであり、ETF承認は時間の問題であるとされていました。
2021年の仮想通貨バブルでも、いつ承認されるかに争点が集まっていましたが、結局、申請された全てが棄却され、米国市場にビットコイン現物ETFはまだ一つも存在しません。
ビットコイン先物ETFは既に2021年に米国上場(BITOなど)が達成されており、カナダやブラジルなど米国市場以外の場所ではビットコイン現物ETFも上場を果たしています。
これまでの主な棄却の理由は、
- 相場操縦のリスクが高い(特定の個人数名を示唆か)
- 機関投資家向けのカストディがない
とされていますが、どちらも改善されていくニュースが多く発信されています。
特に、先日のNASDAQが仮想通貨カストディを準備しているニュースはその最たる例です。
XRPも然り、世の中に新しいジャンルが確立される転換点にいると、こういった裁判が多く見受けられるようになってきます。
時代の転換点には、紆余曲折がつきものですが、それでも数年~数十年後には仮想通貨を多くの方が取引している未来を想像して、今から投資をしています。
ビットコイン ▶米国株や為替につられず無風、狭いレンジ内で推移
米国株と為替市場は、激動の1週間を過ごしていますが、ビットコインは相変わらず狭いレンジ($18,000~$20,000)を推移しています。
目線は先週から変わらず、下目線が継続で、当面の目標は「週200MAでロールリバーサル」。
まだまだレンジ相場でエネルギーを溜める期間が続きそうです。
アルトコイン ▶動きの少ない一週間、目線に変更なし
グループ | 数 | 占有率 | 主な銘柄 |
---|---|---|---|
日200MAブレイク | 4種 | 4.30% | XRP、REEF、HTなど |
日足雲ブレイク | 2種 | 2.15% | CAKE、SUSHI |
日足雲内 or 下 | 87種 | 93.55% | BTC、ETHなど |
先週から1銘柄の入れ替えもありませんでした…
それだけ値動きがなかった1週間と言えそうです。
ビットコイン同様、先週から目線の変更はなし。
元気のよいアルトコインを探したいところですが、今はビットコインの上昇を待っている状況です。
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