米国株
米雇用統計はほぼ予想通りだが、経済はまだまだ強い印象。
11月FOMC利上げ75bpが加速、12月75bp織り込みも急増。
円安が進むもスピードは鈍化、為替介入に一定の効果ありか。
今は株価より金利とVIXに要注目!!
米雇用統計 ▶予想通りも経済は強い印象に
日にち | 時間 | 指標 | 前回 | 市場予想 | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
10月7日(金) | 21:30 | 米9月雇用者数 (非農業) | 31.5万人増 | 25.0万人増 | 26.3万人増 |
10月7日(金) | 21:30 | 米9月失業率 | 3.7% | 3.7% | 3.5% |
10月7日(金) | 21:30 | 平均時給 | 5.2%増 | 5.1%増 | 5.0%増 |
ほぼ全て市場予想通り。
但し、「失業率が予想より低い」「時給が下がらない」事で、経済はまだまだ強い印象になりました。
失業率の3.5%は、1969年以来50年ぶりの高水準。
銘柄 | 終値 | 騰落率 | 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
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米10年債 | 3.885% | +1.49% | ダウ | 29,308 | -2.09% |
DXY | 112.747 | +0.43% | SP500 | 3,639.67 | -2.80% |
ドル円 | 145.363 | +0.16% | NASDAQ | 11,039.47 | -3.88% |
VIX | 31.35 | +2.69% | 原油 | 93.441 | +4.83% |
ドルインデックスと米国債利回りは上昇。
原油は、別起因(OPECの減産決定)を受けて上昇。
株価は、米雇用統計と原油高を受けて、大きく下落しています。
利上げ見通し ▶11月の75bpが加速、12月の75bpへ含みも
10月7日(金)の雇用統計を受けて、利上げMAPに変化がありました。
大方の予想が11月75bpに変更ありませんが、その割合は1週間前の56.5% から 79.6% に大幅増となっています。
また、12月FOMCでも75bp利上げとする声が 23.0% に急増しています。
今年の6月に原油がピークアウトしたことと、米GDPが2ヵ月連続のマイナス成長(テクニカルリセッション入り)したことで、景気後退入りが近いとされていました。
しかし、4ヶ月が経過した現在も、依然として強い経済状況が続き、2020年から行っていたコロナ対策(ゼロ金利政策)の異次元ぶりを証明しています。
もう利上げは終わるだろうと市場が考えているうちは、株価も底打ちしない為、景気後退に入ることはなく、2020年3月に延命させた本当のコロナショックがここから始まる可能性も視野に入ってきました。
各ポジションには十分注意しましょう。
やはり先週同様、今は株価のテクニカル分析より、金利とVIXを注意深く観察した方が良さそうです。
ドルインデックス ▶ドル円は為替介入の効果ありか
米雇用統計を受けて、DXY(ドルインデックス)がまた上昇しています。
しかし、ドル円は145円で頭打ちしており、今のところ、先日の為替介入は一定の効果があるように見えます。
あくまで延命に過ぎない為、効果があるうちに米国のインフレが収まる事を期待するばかりです。
主要株価指数 ▶週200MAと攻防中
どの指数も、今週上げた分を米雇用統計の結果を受けて10月7日(金)に全戻し。
長い上髭をつけて週足確定となりました。
先行して下落したNASDAQは、下落率が小さくなってきていますが、ダウは年初来安値をさらに更新しています。
どの指数も週200MAをサポートとして推移してほしいものですが、現実は「来週CPIの結果を受けて週200MAを下ブレイク」が濃厚でしょうか。
安値更新となる場合、週200MAでサポレジ転換してしまい、上値の重い展開になりそうです。
そうなると、株価も下落を続け、各指数が史上最大の年間下落率となる事も考えられます。
年内で、大きな転換点として期待ができそうなのは、米中間選挙くらいでしょうか。
いずれにしても、「経済が強いから株価が下落している」という現在の逆転現象を打破するためには、「痛みを伴うインフレ退治」を完遂する他ないように感じます。
どれだけ痛みを感じているのか?やはり注目はVIXという事になります。
来週の主な指数発表
日にち | 時間 | 指標 | 前回 | 市場予想 |
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10月13日(木) | 21:30 | 米CPI(消費者物価指数) | 8.3% | 8.1% |
10月13日(木) | 21:30 | 米CPI(消費者物価指数)コア | 6.3% | 6.5% |
インフレの重要指標となります。
コア指数の市場予想が、前回結果より上がっています。
市場は「インフレ抑制の効果はまだない」と予想しているようです。
悪い結果を織り込み済みにも見えますが、先月の例もあります。
CPI結果発表までは大きくポジションを取らない方が吉です。
仮想通貨
BSCの信頼性は、中央集権で担保されているのか?
ビットコイン(仮想通貨全体)は、米雇用統計の影響を受けず
元気がいいのはXRPだけ!!ほとんどのコインは日足雲より下で小幅なレンジ形成
BSCの安全性と中央集権制
バイナンスの対応が迅速だった事と利用者の資産保全について言及されたことから、BNBは前日比3.5%安で限定的な下落に留まる。
対応が良いニュースにも見えますが、やはり中央集権型の方が安全性が高いことを証明しているニュースとも言えます。
仮想通貨業界は、自律分散型(DAO)か中央集権型かの転換点にあり、この問題が、XRPの決着がつきそうな訴訟問題に飛び火しないことを祈るばかりです。
ビットコイン ▶雇用統計の影響受けず、動きなし
ほぼ動きのない1週間(3週連続で$18,000~$20,000)となりました。
雇用統計の結果を受けて、株価は大きく下落しましたが、ビットコイン(また仮想通貨全体)は、影響を受けませんでした。
おそらく、短期で売ろうとしている層の資金は、ほぼ出尽くしているように感じています。
〇〇ショックのような下落は影響を受けると思いますが、他のリスク資産に比べれば底堅い動きをしています。
当面の目標が「週200MAでロールリバーサル」に変更なし。
目線は引き続き、下目線が強いです。
アルトコイン ▶REEF、SUSHIが上昇も全体の勢いはなし
グループ | 数 | 占有率 | 主な銘柄 |
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日200MAブレイク | 4種 | 4.35% | CHZ、XRP、REEFなど |
日足雲ブレイク | 4種 | 4.35% | CAKE、ALGO、SUSHIなど |
日足雲内 or 下 | 84種 | 89.13% | BTC、ETHなど |
XRPが引き続き単独上げを続けています。
REEF、SUSHIが他コインに比べて調子のよい1週間となりました。
いずれにしても、市場から勢いは感じられず。
今はアルトコインよりもビットコインであり、米経済のインフレ対策に注目をせざるを得ない状況に変わりはありません。
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