初心者🔰は、トピックから「破産したか」わかりにくい
チャプター11って何?破産法申請って?
仮想通貨業界では、2022.11.11に当時世界第2位だった取引所FTXが、
「破産法を申請」するというニュースで激震が走りました。
半年前(2022.5月)には、テラルナショックから、
セルシウス、スリーアローズキャピタル、ボイジャーデジタルと
連鎖的に「破産申請」の報道がありました。
「破産法申請か?」「再建型の企業倒産処理」「破産手続き開始」では、内容が全く異なります。
特に英語が苦手なひろパパにとっては、ニュアンスが分かりにくいです。
チャプター何条が適用されたのか?をニュースから読み取り、正しく理解するようにしましょう。
代表的なチャプターの違い
ここでは、今回のニュースに関連するチャプターをざっくり解説します。
チャプター7(Chapter7,チャプターセブン):清算型
清算型の倒産処理を規定した米連邦破産法第7条のこと。
日本の「破産法」に類似し、手続きは債権者または債務者の申立により開始され、その倒産処理自体を示すこともあります。
全ての企業資産は清算され、債権者に分配されますが、一般のお客様がその回収をできることは事実上不可能と考えていた方がよさそうです。
サービスや社名など、継続運営されるものはありません。
チャプター11(Chapter11,チャプターイレブン):再建型
再建型の企業倒産処理を規定した米連邦破産法の第11条のこと。
日本の「民事再生法」に類似し、旧経営陣が引き続き経営しながら負債の削減など企業再建を行うことができる。
再建型といっても、お客様から預かっている資産が全て保証されるというわけではありません。
一度倒産処理を行う過程で、お客様の資産は回収できても5~10%と言われています。
サービスや社名が継続されるかどうかは話し合いによります。
チャプター15(Chapter15,チャプターフィフティーン)
チャプター15は、外国企業がアメリカ以外の国で再建を進める期間において、アメリカの債権者による訴訟から保護され、資産を保護するものとなります。
例として、2023年8月17日に中国恒大集団が米国でチャプター15を申請しています。
同日のニュースは下記から。
「破産申請」を報道された会社は本当に「破産」するのか?
今回報道された各社(セルシウス、スリーアローズキャピタル、ボイジャーデジタル)の破産報道の状況を確認してみましょう。
*2022年11月11日(金)現在の状況です。
Celsius(セルシウス)
2022年6月初めに「極端な市況」を理由に顧客資金の引き出し・仮想通貨のスワップ(交換)や口座間の送付を停止。
6月末には「弁護士からチャプター11の手続きを推奨されている」状況でしたが、
同年7月13日、実際に「チャプター11の適用」を申請しました。
Three Arrows Capital(3AC, スリーアローズキャピタル)
2022年6月27日に英領バージン諸島の裁判所が、3ACに清算を命じており、それを受けて、
同年7月1日に、「チャプター15の適用」を申請しました。
Voyager Digital(ボイジャーデジタル)
2022年7月5日に、「チャプター11の適用」を申請しました。
【追記】2022年11月11日: FTX
2022年11月11日に、「チャプター11の適用」を申請しました。
まとめ
市場の雰囲気が悪いときは、次々と悪いニュースが出てくるものです。
また、各メディアの思惑から、マイナス記事の方が売れやすくなるため、
「破産」の文字が踊り、私たち初心者🔰は勘違いしやすい記事が書かれます。
よく見ると、嘘は言っていないのですが、気になるトピックは、
そのニュースの中身もよく見て、情報を正しく認識するように心がけましょう。
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